2025.10.13

【浮気調査の流儀】マッチングアプリの不倫相手を特定する方法と法的リスクを金沢・富山の老舗探偵が解説

「夫の浮気相手は、顔も名前もわからない人です」
スマートフォンの画面を見つめながら、そう力なく呟く依頼者様の姿を見るたび、私の胸は締め付けられるような思いがいたします。怒りをぶつける相手さえ分からない。その無力感と孤独は、いかほどのものでしょうか。

私がこの調査という仕事に人生を捧げ始めた昭和の時代、浮気の相手といえば、そのほとんどが会社の同僚や古くからの知人といった、身元の分かる人間関係の中にありました。しかし、時代は変わりました。今は、インターネットという仮想の空間で、見ず知らずの人間が、いとも容易く男女の関係を結べてしまう。

匿名性の仮面に隠れた、この現代ならではの不倫の形。それは、人の心を静かに、しかし深く蝕んでいく病のようなものです。今日は、この出口の見えない闇に、いかにして光を当てるべきか。その本質について、お話しいたしましょう。

なぜ、マッチングアプリの相手特定はこれほど難しいのか

「どうして相手のことが何も分からないのか」と、ご自身を責める必要はまったくありません。むしろ、一般の方が特定に至れないのは、当然のことなのです。そこには、調査のプロの目から見ても、極めて高く、そして堅牢な「三つの壁」が存在するからに他なりません。

匿名性の壁

まず、最も基本的な壁が、この匿名性です。マッチングアプリに登録されているプロフィール情報、例えば職業や年収、趣味といった項目が、真実である保証はどこにもありません。ニックネームで登録し、顔の一部を隠したり、何年も前の写真を加工して使ったりしていれば、その画面の向こうにいる人物と、現実の個人とを結びつけることは、不可能に近いと言えましょう。それは、砂浜でたった一粒の砂金を探し出すような、途方もない作業なのです。

IT技術の壁

次に立ちはだかるのが、現代ならではの技術的な壁です。アプリ内で行われるメッセージのやり取りは、すべて高度に暗号化されており、外部の人間がそれを覗き見ることはできません。また、「相手のIPアドレスを調べれば…」などと安易に考える方がいらっしゃいますが、それもまた危険な考えです。不正な手段で他人の通信にアクセスする行為は、不正アクセス禁止法という法律に抵触する立派な犯罪行為となりかねません。

個人情報保護の壁

そして、三つ目にして最も強固なのが、この社会全体を守るルールの壁です。アプリの運営会社は、ユーザーの登録情報や通信の記録といった、極めて重要な個人情報を管理しています。そして、個人情報保護法という法律に基づき、それらの情報を第三者に開示することは固く禁じられています。たとえあなたが「配偶者の不倫相手の情報を教えてほしい」と涙ながらに訴えたとしても、彼らがそれに応じることは万に一つもありません。警察が事件捜査のために発行する令状のような、法的な強制力をもって初めて、その重い扉は開かれるのです。

これらの壁を、個人の力だけで乗り越えるのは、無謀というほかありません。

自力での特定行為に潜む、三つの重大なリスク

怒りや焦りに駆られた時、人は往々にして、冷静な判断力を失いがちです。しかし、その一時の感情に任せた行動が、あなた自身をより深い苦境に陥れることになるやもしれぬということを、私は長年の経験から知っています。自力での特定行為には、少なくとも「三つの重大なリスク」が潜んでいると、心して聞いてください。

リスク1あなたが「加害者」になる危険

最も恐ろしいのが、被害者であったはずのあなたが、気づかぬうちに「加害者」の立場に転落してしまう危険です。例えば、SNS上で「この写真の人物に心当たりはありませんか」などと、憶測で情報を拡散すれば、名誉毀損罪に問われる可能性があります。パートナーのスマートフォンを盗み見て、ロックを解除し、アプリの情報を探り続ける行為は、プライバシーの侵害にあたります。これらは全て、あなたが相手から訴えられ、逆に慰謝料を支払う側に回ってしまうリスクを伴うのです。

リスク2証拠を失い、関係が破綻する危険

感情に任せてパートナーを問い詰めたところで、一体何が得られるというのでしょう。「ただのゲーム友達だ」としらを切られ、あなたがアプリを調べていると知った途端、アカウントは削除され、全ての証拠は電子の海に消えていく。それが関の山です。一度警戒されてしまえば、二度と尻尾を掴むことはできなくなるでしょう。慰謝料を請求するための証拠も、関係を修復するための話し合いの機会も、その全てを永遠に失うことになりかねません。

リスク3あなたの心身が蝕まれる危険

そして、私がいちばん案じているのが、このリスクです。いつ終わるとも知れぬインターネットの海を彷徨い、不確かな情報に一喜一憂し、眠れぬ夜を過ごす。そのような日々が、あなたの心と体をどれほどすり減らしていくことか。正常な判断力を失い、疑心暗鬼に陥り、日々の暮らしさえままならなくなる。真実を求めるあまり、あなた自身の人生が壊れてしまっては、本末転倒ではありませんか。

では、探偵はどのように「見えない相手」を特定するのか

では、八方塞がりに思えるこの状況を、我々プロの探偵は、一体どのようにして打開するのか。それは、決して魔法のような裏技を用いるわけではありません。法律を遵守し、地道で、しかし極めて現実的な調査手法を積み重ねることで、見えなかった相手の姿を、少しずつ浮かび上がらせていくのです。

手法1「点」から「線」へ。尾行による物理的特定

最も確実にして、探偵調査の王道とも言えるのが、この手法です。我々は、匿名の相手そのものではなく、まずあなたのパートナーの行動を徹底的に監視します。そして、パートナーが不倫相手と接触する、その決定的な「点」を捉えるのです。一度接触さえしてしまえば、あとは我々の独壇場です。相手がどのような交通手段を使おうとも、経験豊富な調査員が連携して追跡し、その行動を「線」として捉え続けます。そして、その線の先にある相手の自宅や勤務先といった、身元を明らかにするための最終目的地を突き止めるのです。

手法2「情報」の解析と再構築

もちろん、依頼者様からご提供いただく、合法的な範囲の断片的な情報も無駄にはしません。相手のプロフィール写真の背景に写り込んだ僅かな風景、他のSNSでも使い回しているアカウントID、会話の端々に現れるローカルな話題。それらのバラバラな点を、我々の専門分析官が、長年の経験とデータベースを駆使して繋ぎ合わせ、再構築していきます。そこから、相手の生活圏や趣味、交友関係などを絞り込んでいくことも少なくありません。

手法3周辺への聞き込み

そして、調査の最終段階として、極めて有効なのが聞き込みです。相手の自宅や勤務先が判明した後、その周辺で、対象者に絶対に気づかれることのないよう、細心の注意を払いながら情報を収集します。例えば、宅配業者を装ったり、近隣の住人にそれとなく話を振ったりと、状況に応じたプロの技術を駆使して、相手の名前や家族構成といった、最後のピースを埋めていくのです。

一人で戦わないで。まずは胸の内をお聞かせください

顔も名前もわからぬ匿名の相手に対する怒りや憎しみは、出口の見えない暗闇の中を、たった一人で彷徨うようなものです。

その暗く、冷たい闇に、「真実」という名の光を灯し、あなたが次に進むべき確かな道筋を照らし出すこと。それこそが、我々探偵に課せられた、何よりも重い使命であると、私は信じています。

あなたが今、その暗闇の中で立ち尽くしているのであれば。一人で戦う前に、どうか、その胸の内を私にお聞かせください。我々が、あなたの羅針盤となります。

「マッチングアプリの不倫相手、身元を特定する方法」のポイントまとめ

今日、私がお話ししたことを、もう一度心に留めておいてください。

  • 相手の特定は「匿名性」「IT技術」「個人情報保護」の三つの壁により極めて困難である。
  • 自力での特定行為は、名誉毀損などで「加害者」になるリスクを伴う。
  • 闇雲に問い詰めれば証拠は消え、あなたの心身もまた蝕まれていく。
  • 探偵は、パートナーの尾行という合法的な手段で相手の自宅や勤務先を物理的に特定する。
  • 断片的な情報も、プロの分析力で個人を特定する重要な手がかりとなり得る。

匿名性の高い現代の不倫問題は、感情的な行動では決して解決しません。法と現実に基づいた、冷静かつ戦略的な一歩を踏み出すことが、あなたの尊厳を守り、未来を切り拓くための唯一の道です。

そのためには、まず信頼できる探偵事務所を選ぶことが肝要です。もしあなたが、その最初の一歩をどう踏み出せば良いのか分からずにいるのなら。ご相談は無料です。あなたの状況を冷静に分析し、最も確実な道筋をご提案させていただきます。

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