2025.11.24
【浮気調査の流儀】浮気相手との子供が発覚。認知や養育費はどうなる?|金沢・富山の老舗探偵が解説

パートナーの浮気。
それだけでも、人の心は張り裂けんばかりの痛みに襲われます。しかし、その許しがたい裏切りの果てに、相手の女性との間に「子供」がいるという事実が発覚したとしたら。それはもはや、単なる心の痛みではありません。自らの人生、そして、あなたとパートナーの間に生まれた大切なお子様の未来をも根底から揺るがす、絶望的な出来事です。
計り知れない衝撃と、憎しみと、悲しみ。その渦の中で、冷静でいられる人間など、どこにもおりません。
しかし、と私はあえて申し上げます。
今、この瞬間こそ、感情に呑まれ、思考を停止させてはならないのです。あなたの足元を根こそぎ奪い去ろうとするこの過酷な事態にこそ、あなたと、そしてあなたのお子様の未来を守るための「法律」という名の、唯一絶対の羅針盤が必要なのです。
今日は、この最も残酷な裏切りに直面した時、あなたが知っておくべき法的な問題と、取るべき行動について、お話しします。
その子は、夫の子か?「認知」という重い現実
浮気相手との間に子供がいると発覚した時、避けては通れないのが「認知」の問題です。感情的には認めたくない、関わりたくないとお考えになるのは当然です。しかし、法律の世界は、感情とは別の次元で動いていきます。
現実1認知とは何か
認知とは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子について、父親が「この子は、私の子です」と法的に認め、親子関係を成立させる行為です。夫が自らの意思で役所に届け出る「任意認知」が基本ですが、たとえ夫が拒否したとしても、相手の女性が裁判を起こし、DNA鑑定などで血縁関係が証明されれば、裁判所が強制的に認知を命じる「強制認知」という道もあります。
現実2認知された場合の影響
そして、ひとたび認知が成立すれば、あなたの家庭に、極めて重い法的な影響が生じます。
一つは、「扶養義務」の発生です。認知した瞬間から、夫はその子を扶養する法的な義務を負います。これが、後述する養育費の支払いに直結します。
もう一つは、「相続権」の発生です。認知された子は、法律上の子供として、あなたの家庭にいるお子様(嫡出子)と全く同じように、夫の財産を相続する権利、すなわち「法定相続人」となります。
この認知という法的な手続きが、相手の親子とあなたの夫との間に、生涯消えることのない、法的な繋がりを生んでしまう。まずは、この動かしがたい現実を、冷静に受け止める必要があります。
あなたの家庭を蝕む「養育費」と「慰謝料」の問題

浮気相手との子供が認知されれば、次にあなたの家庭を襲うのは、具体的な金銭の問題です。
問題1養育費という名の「終わらない関係」
夫に生じた扶養義務に基づき、相手の女性は、夫に対して子供が成人するまでの「養育費」を請求する権利を持ちます。その金額は、裁判所が公表している「養育費・婚姻費用の算定表」などを基準に、夫と相手の女性、双方の収入に応じて決められます。夫の収入の中から、毎月数万円、あるいはそれ以上のお金が、これから何年、何十年にもわたって、相手の親子に支払われ続ける。それは、あなたの家庭の家計を圧迫するだけでなく、夫と相手との関係が、金銭を通じて未来永劫続いていくことを意味します。
問題2慰謝料は増額されるのか
一方で、あなたにも、法的に認められた権利があります。それは、この筆舌に尽くしがたい精神的苦痛に対する「慰謝料」です。
不貞行為の期間が長く、結果として隠し子までもうけていたという事実は、裏切り行為の中でも特に悪質性が高いと判断されます。そのため、あなたが夫と浮気相手、その双方に対して請求できる慰謝料の額は、通常の浮気事案に比べて、大幅に増額される可能性が極めて高いと言えましょう。この事実は、慰謝料請求において、あなたにとって最も強力な切り札となり得るのです。
あなたが今、知るべきこと、そして、すべきこと
絶望的な状況下で、怒りと悲しみに打ちひしがれていることでしょう。しかし、あなたの権利を守り、未来を切り拓くためには、今、この瞬間に、冷静な一歩を踏み出さねばなりません。
知るべきこと1「時効」という時間との戦い
まず、心に刻んでいただきたいのは、慰謝料を請求する権利には「時効」があるということです。不貞行為の事実と、浮気相手の身元を知った時から三年。この時間を過ぎれば、あなたの権利は消滅します。悲しみに暮れている間に、行動を起こす機会そのものが失われてしまう危険があるのです。
知るべきこと2「求償権」という相手の反撃
法律には「求償権」という権利があります。これは、例えばあなたが夫にのみ高額な慰謝料を請求し、夫がそれを支払った場合、夫がその金額の一部を「共同で不法行為を行った」浮気相手に対して請求できる、というものです。もし、あなたが離婚せず、夫婦として家計を一つにし続けるのであれば、夫が相手に支払わせたお金は、巡り巡ってあなたの家計に入ることになります。複雑な問題ですが、こうした法律の仕組みも知っておくべきでしょう。
今すぐすべきこと確実な「証拠」の確保
そして、何よりも先んじて、あなたが今すぐすべきこと。それは、感情的に夫を問い詰めることではありません。すべての交渉の、そしてすべての権利の出発点となる、客観的で確実な「証拠」を確保することです。
夫と浮気相手との間に、継続的な肉体関係があったことを示す「不貞行為の証拠」。そして、相手の女性の氏名や住所といった「身元情報」。こうした情報が詳細に記された調査報告書がなければ、認知や養育費、慰謝料といった、これまでお話ししてきた法的な議論の土俵にすら、あなたは上がることができないのです。場合によっては、相手の職場を特定する必要も出てくるでしょう。
次にすべきこと専門家への相談
確たる証拠をその手に収めた上で、次にあなたが向かうべきは、弁護士などの法律の専門家のもとです。離婚するのか、しないのか。夫と相手、双方に、どのような形で責任を取らせるのか。あなたの望む未来に沿った最善の解決策を、法的な観点から見出すことが、何よりも不可欠です。
一人で戦わないで。まずは胸の内をお聞かせください
これほどの裏切りに直面し、たった一人で冷静に、そして法的に正しく立ち向かうことなど、誰にもできはしません。怒りや悲しみに心が支配され、何が正しい判断なのか、分からなくなってしまうのは当然のことです。
だからこそ、あなたの代わりに冷静に事実を整理し、法という武器を手に、あなたと共に戦う存在が必要なのです。そして、そのすべての戦いの始まりは、我々探偵による、揺るぎない「事実の確定」から始まります。
「浮気相手との子供が発覚」した際のポイントまとめ
今日、私がお話ししたことを、もう一度心に留めておいてください。
- 浮気相手との子供が「認知」されると、夫に法的な扶養義務と、その子に相続権が発生する。
- 夫は、相手の子が成人するまで「養育費」を支払う義務を負う。
- 子供がいるという事実は、あなたが請求できる「慰謝料」を大幅に増額させる要因となる。
- 慰謝料請求権には「時効」があるため、悲しんでばかりはいられない。
- 全ての法的措置の前提として、まずは「不貞行為の証拠」と「相手の身元」を確実に押さえることが絶対不可欠である。
今は、ただ暗闇の中にいるように感じられることでしょう。しかし、正しい知識と、確かな証拠さえあれば、必ずや光は差します。その光への第一歩を、私たちが示します。
ご相談は無料です。あなたの状況を冷静に分析し、最も確実な道筋をご提案させていただきます。



