書籍紹介

第7章 女の目から見た男たち ③ 男の使命感 161P

の場面で、目の前で家族や仲間が殺されても、絶対に戦わないという態度で、「日本の領土をとりたいのならとらせばよい。日本人を殺したいのなら殺させておけ。いっさい抵抗するな。やがて相手も戦争の惨さに気付くであろうから」などの発想で、当然その意味には、「日本の女を奪いたいのなら、奪わせればよかろう」ということも含まれるのだから、そんな珍論が堂々とまかり通るというのが、わが国の男性の単純な平和主義であるというもの。それを象徴するように、つい最近発生した西日本鉄道高速バスジャックの件では、少年一人の犯罪に、乗客で男だけが、女、子供を残して逃げてしまった。

そういう私も、ビジネスという世界で独り立ちするまで、不戦主義者であったような気がする。

瀬戸内寂聴さんみたいな、尼さんにあこがれて、「人間は、なぜ争い、戦わねばならないのか?」なんて少々哲学的な心境にも陥った時期もあったが、しかし、ビジネスという世界に本格的に足を踏み入れたからには、仏心も正邪であることぐらいに悟らないと、食っていけないことを教えられたのである。

続く・・・

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