書籍紹介

第7章 女の目から見た男たち ② 男の後ろ姿 157P

切りながらも、本音は「小心者のくせに、突っ張って、突っ張って生きてきた」というジレンマから脱却できないでいる。

この我慢、辛抱、見え、虚勢などをひっくるめたものが「男の業(ごう)」というものであろう。そして、その業を隠して、前を見せながら立ち向かうのが、男の宿命というもので、そこが「男は辛いよ」であるのだ。

こうして、実際の男の前から見る姿は、女が化粧するのと同じで、作られ演出された外見に過ぎないのである。

職場で毎日顔を合わせる者、あるいは家庭で妻や子供に対しても、「演技者」であり続けなければならない。

それが、いつの間にかお互いの素顔だと思いこんで、自分が知らず知らずに、「えーっ、それって俺のことか?」と考えてしまいそうな、そんなイメージをいつの間にか背負わされ、もう一人の違う自分がどこかに存在することを、改めて見直してしまうというもの。

政治家や官僚なんかを見ていると、特にそれを感じてしまう。

世のため、国家に役立つということは、前の姿の外見であり、だから平然と嘘を操ることができるのであり、その後ろ姿に、「そんなばかげ

続く・・・

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