書籍紹介

第5章 されど女は強い ⑥ 暴力に耐えて 118P

の手続きであるが、当事者同士で話し合いがつくならば、単に離婚届けに二人が署名捺印(なついん)する「協議離婚」となる。

それが駄目な場合は、法律での解決を求め、家庭裁判所へ申したてるのが第一歩である。そして、調停で決着がつかなければ、裁判へと進んでいく。

その場合、「婚姻関係が破綻(はたん)して、回復の見込みがない状況になっていること」がまず前提事実として判断され、その認定をめぐって争うのである。

この原因を、法律では具体的に「不貞行為」「悪意の遺棄」「三年以上の生死不明」「強度の精神病」を掲げており、そのほかこの四つに該当しないものを抽象的に、「その他婚姻関係を継続し難い重大な理由」としており、T子さんの例をとると、この「重大な理由」のなかに含まれる「暴行・虐待」に該当するといえよう。

そのほか満足な給料を人れず、家族を長期間経済的困窮に陥らせた点も、「悪意の遺棄」に該当すると考えられるが、それは法律専門家に任せることにする。

続く・・・

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